ソースの2度漬けは禁止です

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『3月のライオン』から考えるイジメ問題 

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この投稿は移転前のブログの再掲です


執筆者は @ishtarist 

📣近日、note続編公開予定📣

https://twitter.com/ishtarist/status/1157964240625364993?s=21

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こんばんは。今日も寒いですね。
皆さんどうぞ暖かくしてお過ごしください。

3月のライオン』(羽海野チカ ヤングアニマルで連載中)という将棋マンガはご存じでしょうか。NHK総合テレビでアニメ化され、土曜日23時から放送しています。

史上五人目の中学生棋士になった桐山零、17歳。天才棋士として期待される一方、零は幼い頃に両親を亡くし、学校でも一人も友達がいない天涯孤独の身だった。「逃げなかった」という記憶を求め、一年遅れで高校に通い始めたその頃、近所の川本家三姉妹と出会い、自分の居場所を見出していく・・・そんな物語です。

このマンガの一つのハイライトは、川本家三 姉妹の真ん中・ひなたが直面するイジメ問題です。

中学二年生になった新しいクラスで、ひなたの幼なじみ・佐倉ちほがイジメに遭う。クラスの全員が見て見ぬふりをする中、ひなただけがちほに手を差し伸べ、立ち向かおうとするが、ちほが転校したあと、その矛先がひなたに向かう・・・

3月のライオン』は、このブログで早くから取り上げようと思っていました。組織や社会の大きな流れに良心をもって抵抗していくために、ひとりひとりに何が出来るのかという問題が、戦時中だけではなく、私たちが日常生活の中で今なお直面しているということを、この物語は考えさせてくれるからです。

で、つい先日(2018年1月26日 9:50~)、NHK教育テレビ「いじめをノックアウト」という番組で「『3月のライオン』で考えるいじめのこと~動きたくても動けないのはなぜ~」を放送していました。
  

中学生たちに『3月のライオン』を読んでもらい、イジメについて考え話し合ってもらう、という内容です。


NHK公式Webサイトですべて視聴できるので(NHKちょー太っ腹!!)、ぜひ見てみてください。10分程度の動画になります。


こちら

中学生たちの心にいちばん響いたのは、ひなたの次の言葉でした。

(5巻の最後にこのシーンがあります)

ほんとはずっと怖かった でもっっ でもっっ 
後悔なんてしないっっ しちゃダメだっ  
だって 私のしたことは  ぜったい  
まちがってなんか ない!!


ちなみに、読み返すたびに、僕もここで必ず号泣してしまいます(笑)。

ついでに言えば、この言葉を聞いた主人公・桐山零(18歳)は、「自分が救われたのだ」と感じ、彼女を恩人だと思い込みます。その半年後ぐらいにプロポーズして、勝手にフィアンセだと周囲に言いまくるわけですが、それはまた別の話です(笑)

えっと話が逸れました。
番組で登場する中学生たちは、「すごい!同じ場面にいたら絶対言い切れない」と感動し、「自分がひなちゃんだったらどうしたか」を話し合います。

 

孤立が怖いから一人で立ち向かえない、集団の中にいたいから話を合わせてしまう。そこから教室内の上下関係、いわゆる「スクールカースト」がなぜ出来てくるのか、という問題を考えていくのです。

みんなが「こうなりたい」と思うあこがれの同級生、その人に同調してしまう周囲、その「明るく元気で友達たくさんが良い」という価値観を作ってきたのは教師の側ではないか、そんな風に議論は進んでいきます。

3月のライオン』については、またあらためてイジメ問題を考えるときに、再び取り上げたいと思います。