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『NHKドキュメンタリー 731部隊(後略)』と併せて参考にしてほしい読み物その3

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この投稿は移転前のブログの再掲です

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NHKドキュメンタリー 731部隊(後略)』と併せて参考にしてほしい読み物その3です。このテーマで書くのは一旦ここまでになります。

その1は→こちら
その2は→こちら

前々回の「その1」は1/21に放送された番組の紹介と、証言を裏付ける資料が確かに公開されてるよというお話、前回の「その2」はその資料の紹介でした。

今回は1991年に行われた七三一部隊元隊員証言記録』をご紹介します。

この証言記録は大分協和病院のDr.山本真さんの丁寧な聴き取りによって実現しました。ちょっと懐かしい感じのWebサイトです。

こちら

インタビューを受けたのは内容から判断して1928年生まれの患者さんです。ご存命であれば御年90歳を迎えられるはずですね。一問一答形式で14歳からの4年間について語られています。

彼の価値観には共感できないこともたくさんありますが、当時の731部隊やその周辺状況について子細に語られている貴重な記録として時々読み返すことにしています。

とてもインパール作戦で尋常ならざる敗北を決しているのと同時期とは思えないほどのびのびとした生活ぶりや、人間を消費材、品物として扱うことが部隊では当たり前だった様子もうかがえます。

この内容を読んで不思議に思うことがたびたびあります。

「可哀想」という感情を抱く一方で、「あれは人間じゃないから。消耗品だから」とどこか割り切ったように捉えている。

遺体を焼き場に運んだりするのは「いやだなぁ」と思っているのに「でも羊羹好きなだけ食べられるしなぁ」とその仕事を受け入れてしまう。

苦しみ息絶えた人を見て「人間って簡単に死ねるんだなぁ自分はあんな苦しみは味わいたくないなぁ」とぼんやりした感想を抱く。 

自分がそこに関わっているという当事者性が見えないんですね。「(当時の自分は)子どもだから」と彼自身はいうのですが実際の所はどうなんでしょうか。

 (引用)

行きたいですねえ。死ぬまでにもう一度行きたいですねえ。なんの贅沢もいわんからもう一度行きたいですねえ。私が七三一におったいうことでその場で射殺されても本望ですわねえ。


銃殺されてもいいからまた731に行きたいと言えるほど彼の中では良い思い出のようです。全くそこに罪意識が発生しないのはなぜなのか。読むたびに興味深く思うのですが、今のところその明確な答えは見つけられていません。

ここに。どうしようもない歪さを感じるのはワタシだけでしょうか。